ガケ書房の山下と申します。
「
タブーインタブー」というインタビュー物です。
これから不定期に京都の狂都人たちに特定の
3つの質問をしていきます。
人に言いたいかもしれない事と、人に言いたくないかもしれない事をききます。
①あなたの現在の主たる収入源は何ですか?
②どんな中学2年生でしたか?
③いままで一番の武勇伝を教えてください。
そんな3つです。
①その人が何者であっても、今は何でメシをくっているのか。
②その人の社会的なキャラクターのルーツを探る。(最重要)
③上記2つの質問があまり話したくない事かもしれないので最後は
自己アピールの場というか、意外と面と向かって話す機会をもらえない
武勇伝というやつです。
第三者(例えば、読者的観点)の立場から聞く武勇伝は素直に読めるものです。
利害がないから。
記念すべき第1回は、
即興師の
マイアミさんです。
マイアミさんは、即興の意思表示パフォーマンスを得意とする刺激的な人物です。
彼の言葉は、とめどなくとまらない。ミーハーと、自己疑問と、コミュニケーション
というものを、ぐるぐると旋回し続けています。
ほぼ日刊イトイ新聞での連載「ひとりでビルを建てる男」の蟻鱒鳶ルの命名者
でもあります。
彼のブログは、こちらです。
¥$ fin(エンドルフィン)→http://genshiyuubin.jugem.jp/
①あなたの現在の主たる収入源は何ですか?
マイアミ(以下マ)「羽毛ぶとんの羽毛をつめる仕事です。時給1020円です」
山下(以下山)「いつからやってるんですか?」
マ「こないだからです」
山「お仕事は楽しいですか?」
マ「無理矢理楽しい」
②どんな中学2年生でしたか?
マ「バスケ部にいたんですけど、人をだしぬくのが下手で競争したり
するのが苦手でした。かけっことかは早くないんですけど、球技
は燃えました。足の骨格がなんとなく痛いような気がしてそれを
口実によく休んでたんです。休みたかったのは、TVの再放送が
みたかったからです」
山「クラスではどんな存在でしたか?」
マ「声が高くて、ハイハイハイハイ!とやたら手を挙げる発表好きの子でした。
目立ちたがり屋でしたが、空回りばかりで、多動症ていうのかなー・・・」
山「浮いてる感じですか?」
マ「エピソードとしてはですね・・学芸会の出し物でアルプスの
少女ハイジの配役を選ぶことになってIさんという・・・あまり
にも不適切な表現ではございますが・・死んだ金魚のような顔
をした人がいたんですが、その人がハイジ役にさせられて、
そこに僕もペーター役に選ばれたことがありました。つまり、
クラスで一番気持ち ワルがられてる男子が僕でした。
Iさんは女子で私からみた独断ですが、おそらく私同様の1位でした」
山「そんなクラスの位置づけにあって、自分自身での存在を
客観的にみるとどうでしたか?」
マ「僕、人の意見に左右される子供だったんですよ。
当時、好きな子がいたんですけど、友達にその子の事を
相談したら、ありえないって言われて。それで、一気に冷めたり。
あと、音楽も人の評価にどんどん左右されました」
山「大人になってもそういう人、いっぱいいますけどね(笑)」
マ「いじわるな部分って、中学生ってすぐ伝染するじゃないですか。
当時はなにより、友達とのコミュニケーションが重要というか・・・。
ただ・・・同級生をいじめていて、正義のヤンキーに怒られたりも
しました」
山「正義」
マ「ヤンキーっていっても、弱いものいじめがキライな人だったみたいです」
山「その人は今どんな人になってますかね。じゃ、家ではどうでしたか?」
マ「いけないルナ先生という漫画と、AV女優でいうと松坂季実子が大好きでした」
「ゼブラピストンニュース」マイアミ
山「妄想性春ど真ん中ですね。中学生は」
マ「エロ本は、ベッドに切り目を入れてそこに隠してました。
僕のエロ遍歴のはじまりは、キューティーハニーだったんですけどね。
そういう影響ってすごく大きくて、自分が思春期になったときにどんどん
おかしい方向にいきました。例えば、当時は集中力がホントになくて、
試験勉強してるときもシャーペンで頭をかいてそのフケをとるのが
楽しみになっとりました」
山「当時は何になりたかったですか?」
マ「よく乞食になりたいというのと、ジェントルマンになりたいと言っていました。
僕の中では同じだったんです」
③今まで一番の武勇伝を教えてください。
マ「家賃1万円の崖っぷちにある家に住んでたんですけど、
当時付き合っていた人が、そこはイヤだということでマンション
に住むことになって、そのためにガソリンスタンドと深夜の徹夜
バイトをかけもちしはじめたんです。でも全部イヤになったある
真冬の晩、翌朝の仕事に行くのが嫌で、でも仮病は嫌で、
ちゃんと風邪をひこうと思ったんです。
それで、真冬にスッポンポンになって水をかぶったりしてて
そのまま寝てしまったら、ブルドーザーで揺らされる夢を見たんです。
で、目が覚めたら部屋がめちゃくちゃになってたんです。
実家はもっとめちゃくちゃになってたらしいっす」
山「めちゃくちゃというと?」
マ「当時、兵庫県に住んでたんですけど、いわゆる阪神大震災が
起こってたんです。でも実はそのときの心理的な体験がいまの
やってることにつながってるんです。
あと、中学生のときのペーターをやったときの声の出し方が」
山「エポックメイキングになった出来事なんですね。それもマイアミさんの中にある
体験してしまった自分の中にある武勇伝なんでしょうね」
話はまだまだ続きました。でも書けないことばかりです。
「セレブピストンニュース千秋楽号」マイアミ